笑うから幸せ?

アメリカの哲学者/心理学者であるウィリアム・ジェームズ(William James)。

彼はいくつもの名言を残している。

その中で特に好きなもの。


『幸せだから笑うのではないー笑うから幸せなのだ』

(We don’t laugh because we’re happy – we’re happy because we laugh.)


何年も前にこの言葉に初めて出会った時

意識的に笑顔をつくったら、脳が楽しいと錯覚するのかな?と思った。

そして、笑ってみた。

楽しい時にいつも以上の笑顔にしたら、もっと楽しくなった。

心がニュートラルな時に笑ってみたら、なんか楽しい気がした。

笑うだけで楽しくなれるなんて、すごい!って思った。

でも、辛い時や悲しい時。

笑いたくない場面で意識的に笑おうとしたら上手く笑えなかった。


みんなどうしているんだろう?


それからは、周囲の笑いを観察するようになった。

つくり笑い、うそ笑い、ひきつり笑い・・・。

口角が上がっていても、目は笑っていない。

笑いじわも出来ていない。

そんな笑いが溢れていることに気がついた。

そんな笑いでも、無理に笑えばいいのか?

ずっと疑問だった。


その後暫くして、テレビを見ていたら、ある女優さんがインタビューに答えて言った。

「泣く場面では泣こうとしません。ただ、亡くなった母のことを思い出すのです。」


そうか、そうだったんだ。

笑おうとするのではなく、笑いたくなるような幸せなこと

楽しい想い出のことを考ればいいんだ。

頭を切り替える。視点を変えられたら、自然に笑顔になれる。

ウィリアム・ジェームスも、「笑おうとしたら幸せになれる」とは言っていない。

笑いたくなるような場面に自分をつなげて笑うことが出来たなら

幸せを感じられるということなのだろう。


そう考えてみたら、すごくしっくりした。